今回のお悩み:高齢の親の友達作りのためにいい方法を教えてほしい

今回届いたお悩みはこちらです。

80代前半の父は、妻 (私にとっての母) を亡くしてからめっきり人とコミュニケーションをとる機会が減ってしまいました。
寂しそうではあるのですが、かといって外に遊びに行ったりしている様子もありません。
私も そこまで近くに住んでいるわけではないため 頻繁に会いに行くことはできません。
そこで、父に今更ですが新しい友達ができたらいいのではないかと思いました。
とはいえ、どこで友達作りをすればいいのか 当てがあるわけでもないため、何かいい方法があれば教えていただきたいです。
( 50代女性 )

高齢者は定年退職を迎えて 子育てなども終えている場合が多いため、自由に使える時間が多いものです。
しかし 新たな出会いも減ってくるため、「どうやって友達を作ったら良いのか」という悩みを抱えている人も多いと思います。
友達ができると、孤独や不安が和らぐだけでなく、体を動かす機会が増える、生きがいができるなど いいことだらけです。
そこで、高齢の親の友達作りのための場にはどのようなものがあるのか、今回も3人の専門家をお呼びして それぞれの見解をお聞きしました。

① 地域包括支援センター職員 渡辺さん(42)の視点:再就職・習い事・地域活動で広がる交友関係

友達づくりの3つの基本アプローチ

高齢者の友達づくりには、主に「再び働く」「習い事を始める」「地域の活動に参加する」という3つの方法が考えられます。
それぞれにメリットと注意点がありますので、高齢者の性格や状況に合わせて選ぶことが大切です。

再び働くことで得られる人間関係

定年退職後に再び働き始めることは、友達づくりの効果的な方法の一つです。
職場では定期的に同じ人と顔を合わせるため、自然と仲良くなりやすいという特徴があります。
また、年金以外の収入源ができることや、適度な達成感や責任感を得られることも大きなメリットです。

ただし、仕事である以上、楽しいことばかりではなく、職種によっては肉体的な負担が大きい場合もあります。
そのため、高齢者に適した仕事を選ぶことが重要です。
特にマンション管理員や事務員、図書館スタッフなどは、比較的負担が少なく、人と接する機会も多いためおすすめです。
シルバー人材センターに登録すれば、これらの仕事を含め、高齢者向けの様々な求人情報を得ることができます。

習い事で同じ趣味を持つ仲間と出会う

習い事を始めることも、友達づくりの良い方法です。
同じ趣味や関心を持つ人が集まる場なので、話題に困ることなく自然と友達ができやすい環境です。
特に、グループレッスン形式の習い事は、自然とコミュニケーションが生まれるため、友達づくりに最適です。

高齢者に人気の習い事としては、健康維持にもつながる太極拳やヨガ、水泳などの運動系、絵画や陶芸、書道などの芸術系、そして料理教室や語学教室などがあります。
特に、教室に通う形式の習い事は、定期的に顔を合わせる仲間ができるため、友達関係に発展しやすいでしょう。

ただし、習い事を始めるにはある程度の費用がかかることや、通いやすい範囲内に希望の教室がない可能性があるという点には注意が必要です。
まずは体験レッスンなどを利用して、続けられそうかどうかを確認することをお勧めします。

地域活動で近所に頼れる友達を作る

町内会や自治会、老人会などの地域活動への参加も、友達づくりの有効な手段です。
最大のメリットは、近所に友達ができるため、気軽に会える上に、困ったときに助け合える関係を築けることです。
また、多くの地域活動は無料または低料金で参加できるため、経済的負担も少なくて済みます。

特に、清掃活動や防災訓練、季節のイベントなど、地域の様々な活動に参加することで、多くの人と知り合うきっかけとなります。
また、地域の公民館やコミュニティセンターでは、高齢者向けの様々な講座やサークルも開催されていることが多いので、チェックしてみるとよいでしょう。

ただし、地域活動の場合、住んでいる地域から行動範囲が広がりにくいことや、性格的に合わない人と離れにくい場合があるという点には注意が必要です。
また、地域によっては活動自体が活発でない場合もあります。

これらの方法を検討する際には、お父様の性格や好みを考慮し、無理なく続けられそうな方法を選ぶことが大切です。
また、最初は一緒に参加するなど、きっかけづくりをサポートすることも効果的でしょう。

② IT教育専門家 佐藤さん(38)の視点:SNSで広がる友達の輪

デジタルツールを活用した新しい友達作り

高齢者の友達づくりの方法として、思い切ってSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する方法をおすすめします。
「高齢者にスマホは難しい」と思われがちですが、最近では高齢者向けに設計されたシニア向けスマホも多く販売されています。
これらは文字が大きく、操作がシンプルで、必要な機能に絞られているため、初めてスマホを使う高齢者でも比較的取り組みやすくなっています。

スマホの使い方に不安がある場合は、携帯ショップやコミュニティセンター、公民館などで開催されているスマホ教室に通うことも一つの方法です。
こうした教室では、同世代の方々と一緒に学べるため、それ自体が友達づくりの場になることもあります。
使いこなせるようになるまでに時間はかかるかもしれませんが、新しいことを学ぶ過程自体が良い刺激となり、脳の活性化にもつながります。

SNSを活用した友達づくりのメリット

SNSの最大のメリットは、地理的な制約を超えて、同じ趣味や関心を持つ人々と簡単につながれることです。
特に趣味や特定の話題に特化したSNSグループやコミュニティは、共通の話題があるため会話が弾みやすく、オンライン上でも親しい関係を築きやすいという特徴があります。

例えば、Facebookでは趣味のグループに参加したり、Instagramでは写真を通じて交流したり、LINEでは気軽にメッセージをやり取りしたりすることができます。
また、シニア向けのSNSやマッチングアプリも登場しており、同世代の友達を探しやすくなっています。

オンラインで知り合った後、実際に対面で会う機会を設けることで、より深い友情を育むことも可能です。
例えば、オンライン上の趣味のグループが主催するオフ会(実際に会うイベント)に参加するなど、段階的に交流を深めていく方法もあります。

安全に利用するための注意点

ただし、SNSを活用する際には、安全面に十分注意を払う必要があります。
特に高齢者は詐欺や悪質な勧誘の標的になりやすいため、以下のようなポイントをお父様に伝えておくことが重要です。

  1. 個人情報(住所、電話番号、銀行口座情報など)を安易に公開しない
  2. 知らない人からの友達申請やメッセージには慎重に対応する
  3. 怪しいリンクやアプリをクリック・ダウンロードしない
  4. 金銭の貸し借りや送金の要求には応じない
  5. 困ったことがあれば、すぐに家族や専門家に相談する

これらの注意点をしっかり理解した上で利用すれば、SNSは高齢者の新たな友達づくりと社会参加の素晴らしいツールとなるでしょう。
お父様の場合も、まずは簡単なSNSから始めて、徐々に使い方に慣れていくことをお勧めします。

③ 社会福祉士 田中さん(45)の視点:世代間交流で広がる新しい可能性

若い世代との交流がもたらす新たな刺激

高齢者の友達づくりの新しい形として、最近注目を集めているのが若い世代との交流です。
その代表的なサービスとして、「まごとも」というマッチングサービスが話題になっています。

「まごとも」は、高齢者と大学生をマッチングするサービスで、「孫世代の友達」という意味が込められています。
高齢者は孫世代に当たる大学生と一緒に買い物に行ったり、食事をしたり、単に話し相手になってもらったりと、様々な形で交流することができます。

このサービスの最大の特徴は、世代を超えた交流により、お互いに新しい価値観や考え方に触れることができる点です。
高齢者にとっては、若者の持つエネルギーや新しい考え方に触れることで、日常に新鮮な刺激や楽しみが生まれます。
また、若者にとっても、高齢者の豊かな人生経験や知恵から学ぶことが多く、双方にとって有益な関係を築くことができるのです。

「まごとも」サービスの利用方法と特徴

「まごとも」は、基本的にスマートフォンのアプリを通じて利用するシステムになっています。
お子さんなど家族が代わりに依頼を出すケースが多いようです。
料金は時間制で、学生に支払われる報酬と運営会社への手数料が含まれています。

特筆すべきは、このサービスが単なるボランティアではなく、学生にとっても収入源となる点です。
そのため、学生側も責任感を持って交流に臨むことができ、継続的な関係構築が期待できます。
また、マッチングに際しては、お互いの趣味や興味、性格などを考慮するため、相性の良い組み合わせが実現しやすいという特徴もあります。

このサービスはすでに多くのメディアで取り上げられ、大きく注目を集めています。
今後さらに普及することが予想されるため、お父様への素晴らしいプレゼントになるかもしれません。
若い世代との交流は、新しい考え方や価値観との出会いだけでなく、社会とのつながりを実感できる貴重な機会となるでしょう。

まとめ

今回は、高齢の親の友達づくりのための方法について、3人の専門家の視点からご紹介しました。
再就職や習い事、地域活動といった従来型の方法から、SNSを活用したデジタルな交流、さらには「まごとも」のような世代間交流サービスまで、様々な選択肢があることがわかりました。

友達づくりの方法は一つではなく、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。
お父様の性格や興味関心、健康状態などを考慮して、最も適した方法を選ぶことが大切です。
また、最初は少し背中を押してあげることも必要かもしれません。新しい環境に飛び込むのは誰でも勇気がいることですが、一歩踏み出せば新たな出会いと喜びが待っているでしょう。

何より重要なのは、お父様自身が楽しいと感じられる方法で友達づくりをすることです。
無理に勧めるのではなく、いくつかの選択肢を提案して、お父様が興味を持ったものから始めてみることをお勧めします。
新しい友達との出会いが、お父様の生活に活力と笑顔をもたらすことを願っています。

おわりに ~まごとも利用のすすめ

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今回は、高齢の親が友達作りをするためのおすすめの方法を、3人の専門家の視点からご紹介してきました。
最後に、社会福祉士 田中さんがおすすめしていた、大学生が高齢者の自宅に訪問し 楽しい時間を過ごしたり定期的な見守りを行ったりするという京大発ベンチャーが開発したサービス、『まごとも』について、もう少し詳細にご紹介します。

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『まごとも』は、介護福祉士監修の研修を受けた若者がシニアのもとを訪問し、一緒にお出かけや、スマホやタブレットの支援など介護保険では対応できない日常生活をサポートするサービスです。

『まごとも』では、若者との交流を通して、高齢者に精神面での活力を受け取っていただき、生きる喜びや目的を見出し、積極的に行動を起こせるようになると考えます。
「まごとも」を利用されたシニアの方の中には、車椅子状態で引きこもっていた状態から自主的に歩行トレーニングを始めて、補助器なしで歩けるようになった方もいらっしゃいます。

ご家族からは、「親の日常にハリが出た」「親がポジティブになった」など、嬉しい声を数多く頂戴しています。シニアの皆さまからは、「元気がもらえた」「楽しかった。ありがとう」など心から楽しかったと思える時間を提供しています。

また、業務終了後に笑顔の写真付きのレポートを提供させていただいています。ご家族の皆さまも元気をもらって、安心して、仕事やプライベートに集中できます。

「まごとも」によって、介護によるストレスを減らして、すぐに始めることができる親孝行をしてみませんか?
詳しくは、以下の公式LINEから詳細の情報をご覧ください。

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