今回のお悩み:家族代行サービスについてわかりやすく教えてほしい

今回届いたお悩みはこちらです。

80代の父がいます。
しかし、仕事が忙しく、また住んでいる場所が遠いこともあり、さらに兄弟などもいないため、とても面倒をみている余裕がないのが現状です。
定期的に連絡ぐらいはとったほうがいいかなと思いつつ、それすらほとんどできていません。
そんな中、家族代行サービスというものがあるということを知りました。
自分で調べてみても いまいちよくわからない点が多いため、その具体的なサービス内容、料金、身元保証との違いなどを具体的に教えていただきたいです。
( 50代男性 ) 

かつては複数世代にわたって同居しているような家庭も多く、若い人が自宅で上の世代のお世話をすることもできる場合が多かったです。
しかし今は、今回の相談者さんのように 親子が遠く離れて住んでいたり、そもそも子どもがいない高齢者もいたりして、身近な人に手助けが求めにくいケースが多くなってきています。
そんな中で、今まで家族がやっていたような諸々のことを代行するサービスとして 家族代行サービスが出てきたのです。
今回は、そのような家族代行サービスについて、3人の専門家をお呼びして できるだけわかりやすく説明していただきました。

① 高齢者福祉コンサルタント 堀口さん(54)の視点:家族代行サービスの料金体系

民間サービスの多様性と料金体系の実態

家族代行サービスについて理解する際にまず重要なのは、これが国が定めた制度ではなく、各民間事業者が独自に提供しているサービスだという点です。
そのため、料金体系もサービス内容も事業者によって大きく異なります。
この点は大前提として認識しておく必要があります。
「家族代行サービスの料金はいくらですか?」というご質問に対して、明確な回答ができないのはこのためです。

一般的な相場を示そうとする調査では、平均費用が147万円程度というデータも存在しますが、この数字もあくまで参考程度に留めるべきでしょう。
料金の支払い方についても事業者によってまちまちです。
入会金と月額費用を組み合わせたもの、サービスごとに料金が発生するもの、パッケージ料金を設定しているものなど、様々な形態があります。
例えば、入会金10万円、月額費用2万円という形態もありますし、サービスを利用するたびに数千円から数万円が発生するケースもあります。

そして何より重要なのは、契約時に明示されている料金だけでなく、実際のサービス利用中に追加料金が発生することも少なくないという点です。
特に緊急対応や予定外の対応が必要になった場合、追加料金が発生するケースが多いようです。
料金について「事業者によって全く異なる」という回答は頼りないかもしれませんが、これが最も正確な回答だと言えるでしょう。
具体的な料金を知るためには、複数の事業者に問い合わせ、詳細な見積もりを出してもらうことをお勧めします。

② ケアマネージャー 森田さん(49)の視点:家族代行サービスの具体的内容

多岐にわたる家族代行サービスの内容

家族代行サービスの具体的な内容は 事業者によっても異なり、非常に多岐にわたりますが、ここでは 特によくみられるものを 5つの分野にわけてご紹介します。
サービスの種類と内容を詳しく見ていきましょう。

1. 身元保証

身元保証は、高齢者が入院や施設入所をする際に必要となることが多いサービスです。
病院や施設側としては、何か問題が起きた時の連絡先や責任者が必要なため、これを代行します。
緊急連絡先としての役割も果たし、病院や施設からの連絡に24時間対応する事業者も多いです。

身元保証は、より具体的にいうと 入院や介護施設への入所に際して、お金等の心配がある方のために、支払いを一時的に立て替えたり、緊急時の連絡先になったりしてくれるサービスですが、これは家族代行サービスの一部となっている場合が多いのです。
そのため、相談者さんのおっしゃるような「家族代行と身元保証の違い」というものは 正確にいうと存在せず、むしろ家族代行サービスという大きな枠組みの中に、身元保証というサービスが含まれている場合も多い、というようなとらえ方をするのが適切でしょう。

日常生活支援

日常生活支援には、買い物の代行や付き添い、通院の付き添い、定期的な見守り訪問などが含まれます。
ケアマネージャーや医師との話し合いに同席し、高齢者の代わりに意向を伝える役割を担う場合もあります。
また、引っ越しや住環境の整備なども、このカテゴリーに含まれることがあります。

金銭管理・法律支援

金銭管理・法律支援では、公共料金などの支払い代行、お小遣いの管理、銀行口座の管理、成年後見申立ての支援、遺言書作成のサポートなどを行います。
ただし、法律に関わる部分は、家族代行サービスの事業者が直接行うというよりは、専門家を紹介するという形態も多いようです。

エンディングサポート

エンディングサポートは、高齢者がもしものことがあった場合に備えて、希望する葬儀の形式や財産の分配方法などを事前に聞き取り、記録しておくサービスです。
これにより、本人の意思に沿った終末期を迎えることができます。

死後の事務

死後の事務では、葬儀や納骨の手配、遺品の整理、賃貸住宅の退去手続き、各種解約手続きなどを行います。
これらは通常、親族が行うことが多い業務ですが、親族がいない場合や遠方に住んでいる場合に代行します。

繰り返すようですが、これらのサービスは 事業者によって提供範囲や内容が異なります。
契約前に、具体的にどのようなサービスが含まれているのか、詳細に確認することが重要です。

③ 福祉法学研究者 小町さん(62)の視点:家族代行サービスのメリットとデメリット

家族代行サービスを検討する際は、そのメリットとデメリットを十分に理解しておくことが重要です。
特に似たような役割を果たす公的サービスとの違いを知ることで、家族代行サービスの位置づけがより明確になります。

家族代行サービスのメリット

まず、家族代行サービスの大きなメリットは、公的サービスでカバーできない部分を補完できる点です。
例えば、介護保険制度は身体介護や生活援助に焦点を当てており、身元保証や金銭管理などはカバーしていません。
また、成年後見制度は法律的な支援が中心で、日常的な見守りや緊急対応などは含まれていません。

さらに、公的サービスは利用開始までに時間がかかることが多いのに対し、家族代行サービスは比較的迅速に利用を開始できます。
成年後見制度の場合、申立てから開始までに数か月かかることも少なくありませんが、家族代行サービスは契約後すぐにサービスを受けられる場合が多いです。

家族代行サービスのデメリット

一方、デメリットとしては、利用者と事業者の間でトラブルが発生することがあります。
これは必ずしも事業者に悪意があるわけではなく、契約時の説明不足や認識の違いから生じることも多いようです。
例えば、「見守り」の頻度や内容についての認識が双方で異なり、後になって「こんなはずではなかった」と感じるケースがあります。

また、サービス内容が徐々に拡大していき、結果的に想定以上の費用がかかるというケースも見られます。
これは事業者側の「もっと支援したい」という思いや、サービスAを利用するのであれば 必然的にサービスBの利用も必要となる というような前提から生じることもありますが、利用者としては予算管理が難しくなる原因にもなります。
こうしたトラブルを避けるためには、契約前に自分が何を求めているのかを明確にし、それに対していくらの費用がかかるのかを詳細に確認することが重要です。
また、複数の事業者を比較検討し、信頼できる事業者を選ぶことも大切です。
中立的な立場のケアマネージャーや地域包括支援センターの職員に相談するのも良い方法でしょう。

まとめ

今回は、家族代行サービスについて、3人の専門家の視点から解説しました。
料金体系の多様性と透明性の重要性、具体的なサービス内容の詳細、そして公的サービスとの違いから見るメリットとデメリットについて、それぞれの専門家から貴重な情報をいただきました。
家族代行サービスは、遠距離に住む高齢の親をサポートするための有効な選択肢の一つです。
特に、仕事が忙しく頻繁に訪問できない場合や、兄弟姉妹がいない場合には、大きな助けとなる可能性があります。
しかし、サービス内容や料金体系は事業者によって大きく異なるため、慎重な比較検討が必要です。
また、契約前には必ず複数の事業者から見積もりを取り、サービス内容や料金について詳細に確認することをお勧めします。
可能であれば、実際に利用している人の口コミや評判も参考にすると良いでしょう。

最後に、家族代行サービスは、あくまでも家族の代わりを務めるものであり、完全に家族の役割を肩代わりできるわけではありません。
可能な範囲で、ご自身も定期的に連絡や訪問を行い、親子の絆を維持することが理想的です。
サービスと自分自身の関わりのバランスを考えながら、最適な支援の形を探していただければと思います。

おわりに ~まごとも利用のすすめ

今回は、家族代行サービスの詳細について、3人の専門家の視点からご紹介してきました。
今回の相談者さんのように、高齢の親御さんのことが気になっていながら なかなか定期的に顔を出すことはできずにいる、という方は多いと思います。
しかし、家族代行サービスを頼むほどではない、定期的に親の様子が確認できればいいし、むしろ現時点では 法律的な支援などよりも 親が元気に笑顔でいてくれることのほうが大事だと感じている、というような場合もあると思います。
そんな方におすすめなのが、大学生が高齢者の自宅に訪問し、楽しい時間を過ごしたり定期的な見守りを行ったりするという京大発ベンチャーが開発したサービス、『まごとも』です。

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『まごとも』は、介護福祉士監修の研修を受けた若者がシニアのもとを訪問し、一緒にお出かけや、スマホやタブレットの支援など介護保険では対応できない日常生活をサポートするサービスです。

『まごとも』では、若者との交流を通して、高齢者に精神面での活力を受け取っていただき、生きる喜びや目的を見出し、積極的に行動を起こせるようになると考えます。
「まごとも」を利用されたシニアの方の中には、車椅子状態で引きこもっていた状態から自主的に歩行トレーニングを始めて、補助器なしで歩けるようになった方もいらっしゃいます。

ご家族からは、「親の日常にハリが出た」「親がポジティブになった」など、嬉しい声を数多く頂戴しています。シニアの皆さまからは、「元気がもらえた」「楽しかった。ありがとう」など心から楽しかったと思える時間を提供しています。

また、業務終了後に笑顔の写真付きのレポートを提供させていただいています。ご家族の皆さまも元気をもらって、安心して、仕事やプライベートに集中できます。

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