人生100年時代と言われる今、

高齢者の健康やQOL(生活の質)をどのように向上していくかは非常に重要な課題となっています。

そこで今回は、高齢者の家庭内での役割が高齢者の健康やQOLにどのような影響を与えるのかについて

論文を引用し、健康的な生活やQOLの向上のための手段についてもご紹介します!

ぜひ最後までご覧ください!

『地域高齢者の家庭内役割とQOLの関連』

今回引用させていただく論文は、

佐藤 美由紀、齊藤 恭平、芳賀 博『地域高齢者の家庭内役割とQOLの関連』という論文です!

この論文では、高齢者に社会的な役割が求められている状況に着目し、

高齢者の家庭内での役割が高齢者自身のQOLに

どのような影響を与えているかについて研究し、示唆を加えています!

調査対象は北海道南部の農村のうち地域を絞ったいくつかの場所に住む65歳以上の高齢者980名から

町の高齢者台帳や介護認定審査時の医師の意見書により把握した認知機能に問題がある33 名を

除外した947 名を調査対象として調査しています!

高齢者はどのような家庭内役割を担っているのか

引用:佐藤 美由紀、齊藤 恭平、芳賀 博『地域高齢者の家庭内役割とQOLの関連』 日本保健福祉学会誌 17 巻 (2011) 2 号

では、高齢者は家庭内でどのような役割を担っているのでしょうか。

この論文では、多くの割合の高齢者が担っている家庭内の役割として、

男性の場合、「近所付き合い」(87.1%)、「神棚・仏壇の管理」(78.8%)、「家族の相談相手」(73.5%)、

「庭・菜園の管理」(72.2%)が挙げられ、

女性の場合は、「近所付き合い」(91.5%)、「神棚・仏壇の管理」(89.0%)、「食事したく」(88.4%)、

「庭・菜園の管理」(85.7%)が挙げられています。

年齢が上がるにつれてこれらの役割を担っている高齢者の割合は減少するものの、

少なくとも6割以上の高齢者が85歳以上においても上記のような役割を担っているとわかりました。

家庭内役割とQOLの関連

家庭内で役割をもつ高齢者のQOLはどのようになっているのでしょうか。

まず、自らの生活を自らで営んでいくための力である『生活活動力』については、

どんな役割であっても、役割をになっていることで有意に向上していることが示唆されています。

家庭内で役割がある者は日常生活自立度、ADL、活動能力が高い、

家の中の生活で動いている者は生活体力が高い、などという別の研究の成果もあり、

家庭内での役割を担い、それを果たしていくことが

高齢者の自立した生活の維持につながると言えそうです。

次に、夢や希望、生きがいの有無など前向きな情緒をあらわす『精神的活力』については、

おおむねすべての家庭内役割を果たすことで『精神的活力』も向上するという結果が得られました。

別の研究では、高齢者は役割を担うことにより

生活に張りを実感するようになるとも示唆されています。

特に、「庭・菜園の管理」は最も『精神的活力』との関連が強いという結果も得られました。

しかし、家庭内役割のうち『食事したく』だけは『精神的活力』の向上に貢献しておらず、

それどころか、「食事したく」は

『生活活動力』以外のどの要素にも貢献していないことがわかりました。

『人的サポート満足感』とは、他者の人間関係についての充実度にかかわりが深い指標ですが、

「家族の相談相手」、「近所つきあい」、「庭・菜園の管理」をすることで

『人的サポート満足感』が向上するという結果が得られました。

家庭内での役割を果たすことは家族からの信頼に応える行為でもあるため、

家族同士の信頼を深める効果があるのではと考察できます。

さらに、近所づきあいなどを通して、家族の域を超えた人間関係を良好なものにすることで、

高齢者の社会関係に好影響を与えることができるとも考えられます。

自分の健康や体力への自身の程度を表す『健康満足感』については、

「庭・菜園の管理」、「近所づきあい」によって優位に向上しているという結果が出ました。

これらは家の外に出て活動するため、それが健康や体力があることを暗に示し、

自信につながっているのではと考察されています。

うつ的な気分の低さを示す『精神的健康』は、「家族の相談相手」と優位に関連がありました。

人間関係の充実はうつ傾向を低下させるのに有効であり、

日々の生活を共にする家族との人間関係が充実していることは

非常に大きな好影響を与えるとしても問題ないでしょう。

家庭内で役割を担いながら生活する重要性

以上に見てきたように、

家庭内での役割を果たすことは高齢者のQOLに好影響を与えることが明らかになりました。

高齢になると、自分だけでできることは徐々に少なっていきますが、

その中でも自分にできることを見つけ出して、役割を担い、それに取り組んでいくことが

健康的な老後生活への第1歩となることは間違いないでしょう。

そのためには、家族同士が高齢の家族のことを気にかけ、

できることを見つけて一緒に活動することはもちろん、

家族間の人間関係を充実させることが重要であることは言うまでもないでしょう。

高齢者施設に入居することに抵抗感を示す高齢者も多いなか、

家庭内で高齢者のQOLを向上させることができる手段を実践していくことで、

在宅での健康的な生活を送るための礎ができるのではないかと執筆者は考えます。

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